浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
不潔強迫の人ってキレイ好きとは限りません。
手洗いを何度もしたり、外から帰ったら着替えたり。
そこは気にするけれど、部屋はちらかっている、ということは多々あります。
強迫症状がひどくなると普通の生活ができなくなっていくので、掃除もできなくなりがち。
客観的にみればキレイな環境にいるとは限りません。
不潔強迫の人は客観的なキレイにこだわっているのではなく、こだわっているところをキレイにしたいのです。
よくよく考えれば、自分がこだわっていることより汚いものなんてたくさんあるもの。
そこには目は向けず、自分が「不安だ」って思っているところに目がいきます。
強迫性障害の人でなくても、トイレの後に手を洗わないって抵抗ありませんか?
「洗わないと汚いじゃん!」って思った方。
あなたはトイレよりももっと汚いところに普通に触って、生活しているのって気づいていません。
その汚れた手で、食事をして、大事な人に触り、大事なものに触って広げています。
どんなとこか?
それを書くと、強迫の人が不安になるのでここでは伏せておきます・・・。
「そこってもしかしして汚いのでは?」と思ったら、「汚い」と判断しちゃうんですよ。
数十年の間、平気だったことも。
不潔強迫の治療は「汚さ」に慣れていくこと。
しかし、「テキトーになればいいんだよ」と考えて、部屋をちらかしてもよくなりません。
自分のこだわっているところの「汚さ」に慣れていくことが大事。
どこが汚いと思っているかは人それぞれ。
治療を始める時はどこが苦手なのか?を、自分で把握しておきましょう。
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