「 2015年03月 」一覧

気分に波ってどうすればよいの?調子が良い時と悪い時の過ごし方

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつでも不安でも「波」はあります。
ずっと良い調子であるはずはありません。
悪い時もそりゃ、あるでしょう。
そんな時気を付けたいのは「また落ち込んでしまった。何をやってもダメだ」と考えてもっと落ち込むこと。

気分の波をうまく乗りこなすことが、症状を克服する上で重要です。
良い時と悪い時の方針について覚えておきましょう。

調子の良い時
調子がよくなってくると、やりすぎてしまう極端な人いません?
まず調子にのりすぎないようにしましょう。
100%がんばるではバテテしまいます。
やりすぎるタイプの人は6~7割くらいを目指すくらいで良いものです。

「今は調子が良いけど、また調子が悪くなったら」と不安になるかもしれません。
あまりいい気分にしがみつこうとするのもうつや不安を悪化させるもと。
調子が悪くなることは前提として、「その時考えよう」「今を楽しもう」にしておきましょう。

調子の悪い時
調子が悪くなったからといってふりだしに戻ったわけではありません。
このような時は「悪いなりの過ごし方」をしていくと良いのです。

悪い時はどのようにすれば良いかを学ぶ機会としましょう。
これからも波はあるのですから、悪い時の立ち直り方を覚えておかないといけませんよね。

調子が悪い時ってどんな考え方しています?解決しないことをいつまでも考えていませんか?
どんな風に行動していますか?「やる気がおきない」といって寝込んでいて、さらに嫌なことばかり考えて悪化していませんか?

調子が悪い時って自分の考え方やふるまいのクセが出るもの。
今度起こる波にそなえ、考え方やふるまいをよりよい方向にかえていく練習をしていきましょう。
次の波の時はもう少しマシに過ごせるようになります。

良い時と悪い時があるのを受け入れて、それぞれどうしていったよいかを学ぶ。
そうすることで気分の波は小さくなってきますよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


考えたくないことを考えてしまう!そんな時の対処法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「不安なことを考えないようにしよう」「気にしないようにしよう」って思っても考えてしまう。
そんな時に「考えない方法」を求めて、本を読んでもネットで調べたことを実践してもうまくいかないものです。
なぜなら考えないようにしようとすればするほど、考えてしまう特性が人にはあるから。

基本的に「〇〇しないようにしよう」という目標設定をするとうまくいきせん。

嫌なことを考えないようしよう
食欲のことは忘れよう
不安なことは気にしないようにしよう
失恋した相手のことは忘れてしまおう

うまくいかなかった経験ありません?

出てくる嫌な考えを止めることってできないんですよ。
ここはおさえておかなくてはいけません。
ではどうすれば良いのでしょうか?

考えたくないことはそのままにしておく
考えないようにしようと思うと考えが増えてしまいます。
だから、浮かんできたらそのままにしておくのがベター。
「あのことが浮かんできたな」って。
否定も肯定もしないでおきましょう。
ジタバタせずに自分の気持ちを素直に受け入れるのが大事。
これは心理学の実験でも確かめられている事なんです。

じゃぁ、浮かんできたものをそのままにした後はどうしたらよいか?

「考えこむ」かわりに「〇〇する」のように何か別の行動をしていきましょう。
嫌なことを考えてきたら〇〇をする。
嫌なことを考える時って、時間がぽっかり空いた時が多いので、そのような時間帯に何かをすると決めておくとよいです。

何かをやっていても嫌な考えが浮かんできたら?
浮かんできたからといって、やっていることをやめるとさらに考えこみます。
基本的に嫌なことを目の前におくイメージで、今やっていることをやり続けましょう。
ここが踏ん張りどころです。
こういう時にテレビや読書はうまくいかないことが多いです。
他の活動をすることがおすすめです。

また五感に注意を向けていってもいいでしょう。
掃除やっている時なら掃除機の感覚、音、ゴに気づく。
散歩している時なら、風景、周囲の音、歩いている時の足の感覚に気付いてみる。
100%集中できなくても良いのです。
これはちょっと特殊な練習が必要かもしれません。
興味のある方はご相談にきてください。

嫌な気持ちは受け入れる。
〇〇しない、ではなく、〇〇するに注意を向ける。
嫌なことばかり考える人は実践してみましょう。

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強迫行為の扱い方―「一回だけ」が悪化を招く!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「一回だけやって終わろう」が強迫性障害を悪化させる。
手洗い、確認、しっくりしないことなど、何度も繰り返してしまう強迫性障害。
一度強迫行為をやったら止められないものです。

一回やると一時的に安心しますが、その後もっとやらないと気が済まなくなります。
麻薬と同じようなもの。

「普通の人だってやるでしょ」
こんな風に考えて手洗いや確認をしているとなかなか良くなりません。

下手に強迫行為を減らそう、と思って挑戦するともっとやりたくなるのです。
中途半端な我慢の仕方をすると、強迫観念はもっと強くなる性質があります。
「やっぱり我慢すると悪化する。つらいだけだ」となり、挑戦する気が失せてきます。

一回だけやってやめる、って全然やらないよりも、実はハードルが高いもの。

「あと〇〇回だけ手洗い(確認)しよう」って少しずつ強迫行為を減らそうとして努力して、強迫行為が減ってくる人もいます。
しかし、以前よりよくなったけれど、改善が途中で止まっていませんか?
例えば以前は5時間入浴していたのが1時間になった。
これは大変な努力ですが、ここで前よりマシになったからといってそのままのやり方でやるとうまくいかなくなります。
また容易に悪化しやすいのです。

「時々強迫に囚われる」ってのは良いのですが「以前よりマシになったけれどいつも強迫やってる」ってのは良くなっていない可能性があるので注意してください。

減らすのではなく、やらないってことが大事。
「不安だけど後で手洗い(確認)すればいいや」ってのもダメです。
「そんなことできたら苦労はないわ~!」っていう声が聞こえそうです。
ごもっとも。
もちろん最初から完璧にやらないなんてほとんどできません。
できるところから始めていきましょう。
その時は低いハードルでも良いので、強迫行為をしないで不安に挑戦していくのがコツですよ。

「一回だけ」は強迫の悪化のもと。
きちんとポイントをおさえていけば強迫は良くなります。

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猫をかぶって自分を出せないって思った時に読む話

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

猫をかぶることが悩みになっている人がいます。
[猫をかぶる]
大辞林によれば「本性を隠して大人しそうにみせること」だそうです。

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「ありの~ままの~」の影響で、自分を出すのがよいのだ!解放だ!ってのが流行り。
しかし、現実にはそうはできない人が多いもの。

そもそも猫をかぶってはいけないんですかね?

猫をかぶるのってメリットがあって、本性出したら・・・
嫌われそう、
怒られそう、
面倒になりそう、
ってのを防いでくれます。

ある意味、人間関係を円滑にしてくれるんです。

ただデメリットもありますよね。
・本性隠しているから疲れる
・言いたいこと言えない
・人に合わせてばかり

ストレスがたまります。
このデメリットがあることで悩む人が多いのでしょう。

猫はかぶるべきなのか、かぶらないべきなのか?
猫をかぶるべきか、否か。
答えはシンプル。
この2択にならないことが重要です。

メリット、デメリットがあるんだから、どっちもとっちゃえば良いのです。
猫をかぶった方がメリットが大きければそうすればよいですし、本性出した方がメリットが大きければ出せばよい。

この2択で悩んでいる人ってどっちかに極端な人が多いです。
全く言わないで「自分は我慢ばかりしている」って考えるか、言い過ぎて「わかってもらえない。やっぱりいわなきゃよかった」って考えるか。

極端にどっちかだけになるからストレスがたまります。
ストレスがたまっている時って、考える選択肢がせばまっています。
だからさらにストレスがたまる悪循環。

猫をかぶりっぱなしの人は、必要なときに主張する。
猫をかぶらない時は、言い方やタイミング、相手への期待を下げる、主張が受け入れられなかった時の対処を変えてみる。
言わない方が良い時は言わない。

こんな風にすると、選択の幅が広がりストレスの軽減につながります。

猫をかぶるかどうかは、その時によって変えていく。
「どっちか」ではなく「どっちも」とるためにはどうしたらよいか、「正しいか間違っているか」ではなく「どんな対応ならその時に役立ちそうか」を意識してみてください。

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飲み会の会話に困った時のネタはこれだ!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

雑談に困ったときは「きどにたてかけし衣食住」を思い出そう!
3月と4月は別れと出会いの季節。
歓送迎会等で会話する機会が増えます。
そんな時に困るのが雑談。
「どんな話をすればよいかわからない」ってことありませんか?
そんな時に役に立ちそうなのが「きどにたてかけし衣食住」を頭文字にしたネタ。

会話ネタ全体に使えますが、会話は最初の一言が困りません?
今回は私なりに「会話の糸口・きっかけ」になりやすいような相手への質問を加えてみました。

き=気候、季節
「あったかくなってきましたね」「今日は天気が悪いですね」など。よくあるパターンです。
人によってはこういう前置きが面倒って場合もあるのと、そこから会話が広がらないことも多いので「こんにちは」程度のつもりで使った方が無難かもしれません。

ど=道楽、趣味
好きなことや興味のあるものを話すのって盛り上がりますよね。共通の趣味がなんかは特に。共通の趣味がない場合でも相手の好きなことを聞いていくことは聞き上手につながり、会話がはずむものです。
ただし「趣味はなんですか?」って切り出すのは結構微妙な場合があります。
「趣味」って「ものすごいはまっているもの」ってイメージがあるから。
「趣味・・・ないなぁ」ってなりかねません。
「休日どんなことしてますか?」「時間があるときって何してます?」の方が答えやすいかも。

に=ニュース
世界情勢、事件、ワイドショーネタなど。ネタになりやすいもののひとつ。
ただネタにするだけでなく、ニュースに関して自分の感想などもおりまぜながら話していくと良いでしょう。
「○○の結婚なんだけどさぁ、私は○○って思うんだよね」とか。
もちろん時と場合でどのニュースを話題にするかは考えましょうね。

た=旅
以前ブログで紹介したように、旅の話題は男女のカップルになる可能性が高くなります。
「遠出します?」「今まで行ったところでよかったとこは?」「今までどんなところにいきました?」から「どんなところがよかったですか?」につながり、話やすいでしょう。

て=テレビ
ニュースともかぶりますが、テレビ番組やCMなどの話題って無難です。
「どんなテレビ番組みます?」とか。
最近はネットが強いのであまりテレビ見ないって人も増えてきました。
ネットが主な人は「ネットでどんなものやってます?」ってのも手。

か=家庭、家族
家族の話。「お子さんはおいくつですか?」「旦那さんはどんなことされてるんですか?」とか。
子育て中、夫婦だけ、独り身とか、同じような境遇であると盛り上がりやすいでしょう。
同じ境遇の苦労話、悩みは共有しやすいです。
「こんなことに困ってて・・・」とか。
ただし、家庭の話はしたくない!嫌な思いしかない!って人もいますので、話したくなさそうだなぁって思ったら別の話題にうつった方がよいでしょう。
あとペットを家族してみてもよいかも。
ペットの話題は無難です。家族の話をしたくなくても、ペットの話ならOKの人も多いです。
「何飼ってるんですか?」「写真あります?」とか。

け=健康
健康や美容ネタ。特に女性なんかはもりあがるかもしれません。
「最近、シワが・・・」「肩がこってて・・・いいマッサージとかないですか」「健康のためにジョギングやりはじめて・・・」「健康診断の結果が・・・」とか。
美しさ、若さ、病気のことをどこかで気にしているもの。

し=仕事
「どんなお仕事されてるんですか?」「こういう仕事さがしてるんだけど、なんかいいとこない?」とか。
相手や自分がお仕事している人、これからしたいと思っている人向け。
仕事の話が嫌な人もいるので相手をみて話しましょう。

衣=衣類、ファッション
洋服や持ち物の話題。女性がよくやってる「それかわいい~」「どこで買ったの?」ってやつです。
その人がこだわっていそうなところを話題にすると、もりあがりやすいかもしれません。

食=食べ物
「どこかおいしいお店あります?」「料理はします?」「普段どんなところで食べます?」とか。
自分の好みや相手の好みを織り交ぜたりすると良いでしょう。
「旅」「住居」の話とも相性がよいです。
もりあがれば「今度一緒にいきましょうよ」ってなるかも!?
まぁ、社交辞令のことも多々ありますが・・・。

住=住居
住んでいる場所や家、出身地とか。「どのあたりにすんでるんですか?」「どちらの出身ですか?」とか。
住んだことがあったり、行ったことがあったりするともりあがりやすいかも。

話のネタに困ったら使ってみてくださいね。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


パニック障害の方、手ぶらで外出できます?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害で長い間悩んでいる人が、外出する時によく持ち歩いているものがあります。
・スマホ(発作になった時に連絡が取れなくなると困るから、サイトをみてごまかすため)
・水(不安になったら水を飲んでごまかすから)
・フリスク・ガム・アメ(水と同じ)
・頓服薬
・音楽プレーヤー(気をそらすため)

これらを持って外出しないと不安って人はなかなか改善していきません。

「持ち歩いていてちょっと安定したよ。それなら良いのでは?」と思いませんでした?
「いざという時のお守り」って理由をつけて。
これが落とし穴。
最初に苦手な場面に挑戦するときは有効であることがありますし、ある程度改善するかもしれません。
しかし、そのままだと苦手意識は残ったまま。
パニックへの恐怖は改善できていないハズです。
そうするとちょっとしたことで不安になり、良くなったり悪くなったりを繰り返します。

このため持ち歩かないで不安場面に直面する練習をしていくことが必要です。

「スマホとか水とかフツウに持ち歩きたいけど・・・ずっとダメなの?」と質問されることが良くあります。
これについては、このように自分に問いかけてください。
「スマホや水を持たないで外出したらどうなりそうですか?」

この質問の答えが
「暇だ」「のどが渇くなぁ」くらいだったら、あなたは持ち歩いてもOKです。

「不安で仕方がない」「発作が起こって対処のしようがない」「忘れたら帰宅してしまう」って方は、持ち歩かない練習が必要です。

持ち歩くのがダメなのではなく、持ち歩かないと外出できないことがダメなんだ、と覚えてください。

安心道具を持たなければ外出できないっていうのは、よくなっていない証拠。
パニックにとらわれない生活をしたいならば、手ぶらでも外出できるようになりましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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