「 2015年03月05日 」一覧

猫をかぶって自分を出せないって思った時に読む話

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

猫をかぶることが悩みになっている人がいます。
[猫をかぶる]
大辞林によれば「本性を隠して大人しそうにみせること」だそうです。

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「ありの~ままの~」の影響で、自分を出すのがよいのだ!解放だ!ってのが流行り。
しかし、現実にはそうはできない人が多いもの。

そもそも猫をかぶってはいけないんですかね?

猫をかぶるのってメリットがあって、本性出したら・・・
嫌われそう、
怒られそう、
面倒になりそう、
ってのを防いでくれます。

ある意味、人間関係を円滑にしてくれるんです。

ただデメリットもありますよね。
・本性隠しているから疲れる
・言いたいこと言えない
・人に合わせてばかり

ストレスがたまります。
このデメリットがあることで悩む人が多いのでしょう。

猫はかぶるべきなのか、かぶらないべきなのか?
猫をかぶるべきか、否か。
答えはシンプル。
この2択にならないことが重要です。

メリット、デメリットがあるんだから、どっちもとっちゃえば良いのです。
猫をかぶった方がメリットが大きければそうすればよいですし、本性出した方がメリットが大きければ出せばよい。

この2択で悩んでいる人ってどっちかに極端な人が多いです。
全く言わないで「自分は我慢ばかりしている」って考えるか、言い過ぎて「わかってもらえない。やっぱりいわなきゃよかった」って考えるか。

極端にどっちかだけになるからストレスがたまります。
ストレスがたまっている時って、考える選択肢がせばまっています。
だからさらにストレスがたまる悪循環。

猫をかぶりっぱなしの人は、必要なときに主張する。
猫をかぶらない時は、言い方やタイミング、相手への期待を下げる、主張が受け入れられなかった時の対処を変えてみる。
言わない方が良い時は言わない。

こんな風にすると、選択の幅が広がりストレスの軽減につながります。

猫をかぶるかどうかは、その時によって変えていく。
「どっちか」ではなく「どっちも」とるためにはどうしたらよいか、「正しいか間違っているか」ではなく「どんな対応ならその時に役立ちそうか」を意識してみてください。

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