「 2015年01月30日 」一覧

怖いことを考えたら行動を繰り返してしまう そんな強迫性障害の治し方は?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

嫌なことを考えたら行動をやり直してしまう!
入浴や手洗いが長い強迫性障害の人はたくさんいますが、必ずしもウィルスや細菌が怖い、いわゆる洗浄強迫とは限りません。

手洗い中に怖いことや嫌なことを考えたら、不安にで行動をやり直してしまい、時間がかかることがあります。
「死」って言葉が浮かんだら、その時やっていた行動をやり直すとか。

あと手洗いをしている時に数を数えていて、こだわりの数字の時でないと手洗いを終えられない、というケースもあります。
例えば数字の「3」にこだわっている場合「1・2・3・・・なんかぴったりこない!」って考え、行動をやり直すとか。
数字とは限りませんが、なんとなくすっきりくる感覚がないとやり直します。

これらの症状は入浴や手洗いに限らず、洋服を着る、洗濯をする、動く、まばたきをする、部屋に入るなど日常生活の行動の一つ一つにまで広がっていきます。

そうすると何をするにも同じ行動をやり直すので日常生活に支障をきたすのです。

周りからみるとなぜか同じ行動を繰り返すので奇妙に見えるかもしれません。

このタイプの人は強迫行為をしている時に他人から話しかけられるが嫌です。
話しかけられると、すっきり感がなくなり強迫行為をやり直さないといけなくなるから。

よく見る不潔強迫や確認強迫ほどメジャーじゃないから「こんな症状は自分だけじゃないか?」って思われがちですが、ソコソコいます。

治療法は?
このタイプも認知行動療法が有効です。
「何度も繰り返さない」って意識がいきがちですが、もっと大切なポイントがあります。
不安やスッキリしない感覚を積極的に起していくことを意識すること。
ワザと嫌なことを考えながら行動してみるとか、ワザとすっきりしないタイミングで手洗いをやめる、服を着る、動くとか。

そうするといや~な感覚が出てきます。
その感覚に慣れていくことが治療となります。
一回だけでなく一日何回もやっていくと良いです。
筋トレのイメージでやっていくと良いですよ。

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