浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
対人恐怖症や社交不安障害の人の治療は最終的に不安なことに挑戦する必要があります。
しかし、ここで疑問に思う人がいるかもしれません。
例えば人前で話すのが苦手な人がいたとします。
「苦手だけれどこれまで人前で何度も話してきた。それでも全く慣れなかった。不安に挑戦することって意味があるの?」という疑問。
この疑問への答えは、「不安への挑戦の仕方がマズイこと」なんです。
不安に挑戦しても克服できないのは、やり方の問題
一番よくあるマズイ挑戦の仕方は、不安をごまかそうとしながら挑戦すること。
人前で話すのが苦手な人の場合。
不安をごまかすために下を向いて話していませんか?
「間」があるのが怖い・早く終わらせようと早口になっていませんか?
話すのを準備しすぎて棒読みになっていませんか?
対面に人がいる状況を避けていませんか?
電車の中で「他人が自分のことを変な人だと思って見ている」と考えている人の場合。
電車の中ではずっと下を向いていませんか?
音楽を聴いてごまかしていませんか?
できるだけ人の目が届かない場所にいませんか?
頓服薬を使用している場合。
ある程度不安に挑戦できた時に「これは薬のおかげできた。薬がなかったらできないに違いない」になっていませんか?
不安をごまかそうとしてやっている行動を「安全確保行動」といいます。
これがせっかくの挑戦の効果を少なくしているのです。
きちんと不安に向き合うことが大事
不安をごまかしながらの挑戦はあまりうまくいきません。
不安に挑戦してもうまくいっていない人はこれまでのやり方を振り返ってみましょう。
だいたい何かごまかすことをやっているものです。
それをやめて、きちんと不安に向き合うことが必要です。
電車では人をみるようにする、わざと対面の席にすわる、音楽を聞かずに電車にのる、とか。
方法を間違えなければ結構克服できます。
効果のある不安克服方法をみにつけていきましょう。
うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。