浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
失敗した時「自分を責めないで」という情緒的な言葉かけ。
実はものすごく合理的な言葉なんです。
不安に対しての練習、勉強、運動。
やろうって目標を立ててもいろんな誘惑に負けて失敗してしまうこともあるもの。
こんな時に
「どうして自分はできないんだ」
「なんて意志が弱いんだ」
と自分に批判的になると、逆効果になるんです。
「どうせやっても無駄」
「もうどうにでもなっていいや」
って、投げやりやすいから。
他人の失敗に対しても同じなんです。
失敗した時に自分からも他人からも攻められたら、そりゃ「もう、どうにでもなれ」「どうせ自分は変わらないんだ」って気分になりますからね。
こんな時に有効な方法は「自分を慰めること」。
「失敗することもあるよね」
「完璧な人間はいないし」
「あまり自分を責めないようにしよう」
って感じ自分に言い聞かせたり、他人に言ったりするのです。
「そんな甘いことしたら反省しないでもっと失敗するのでは」と思いません?
ところが心理学の実験では自分を責めるよりも慰めた場合の方が、その後に目標に向けて動きやすい結果が出ています。
その理由は慰めた方が失敗を受け入れやすいからと言われています。
失敗を受け入れると、経験として活かそうって気にもなるし、他人のアドバイスも聞きやすくなるものです。
だから自分を責めることより、慰めた方が気分も良くなる上に改善もしていくので合理的ですよね。
自分に対しても他人に対しても失敗に寛容になることが、意志を強く持ち続ける(持ち続けてもらう)コツかもしれません。
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