浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
洗浄強迫・不潔強迫の人が症状を克服しようとするとき。
どうしても「手洗いを短くしよう」「手洗いをなくそう」という発想になりがちです。
もちろん、と~っても大事なことです。
しかし、それだけに着目するとうまくいかないことが多いのです。
なぜうまくいかないか?
よくあることを書いたのでチェックしてみてください。
①手洗いはしていないが、苦手なもの(汚いと思っているもの)に触っていない
これが一番多いと思います。
全く手洗いはしていないけれど、自宅に引きこもっていて何も触らないようにしていたとか。
苦手なものに触った上で手洗いを「ゼロ」にする、をやっていきましょう。
②苦手なものに触ってはいるが、キレイにしておきたい場所を作っている
「ここだけはキレイさを保ちたい」という場所がありませんか?
ベッド、リビング、自分が大切にしているものなど。
いわゆる「聖域」というやつです。
きちんと聖域を汚していきましょう。
③苦手なものに触る時に頭の中で「きれいだ」「大丈夫だ」と言い聞かせる・周囲に「大丈夫だよね?」と確認する
頭の中で安心させること、周囲に安心を求めるようなことをやりながら練習してもうまくいきません。
④苦手なものに触った後にすぐに入浴している
入浴前にしか触らない、では十分によくなりません。
⑤手洗いを短くしようとばかりしている
途中までは良くなる可能性はありますが、苦手意識は変わりにくいです。
手洗いを短くするといっても結局は強迫行為をしているので。
最初のうちは基本的に「手洗いを短くする練習」ではなく「汚れに慣れていく練習」という発想で練習していくことがコツです。
やれば結構よくなりますのでやり方を間違えないようにしましょう。
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