浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
マスコミでも認知行動療法が取り上げられることが多くなってきました。
それはそれでよいのですが、認知行動療法をやるにあたって注意点があります。
よくあるケースは本人がカウンセリングをやる気がないのに家族が無理矢理連れてくること。
認知行動療法はある程度自分で何とかしたい!という気持ちがなければ難しいやり方です。
ですから家族が
「あなたはマイナス思考だから認知行動療法でプラス思考にしてきなさい」
とか
「あなたのせいでみんなが困っているのだから、認知行動療法やりなさい」
と無理やり連れてきてもうまくいかないことが多いでしょう。
不登校になっているお子さんのご両親、
うつの夫をもつ妻、
というケースが多いかもしれません。
不登校のお子さんは学校に行きたくない、けれど親としては行かせたい。
うつの夫はカウンセリングなんてわけのわからない方法はやりたいくない、でも妻はこのままではうまくいかないような気がするから行ってほしい。
本人と家族との意識のギャップが大きいのです。
無理やり連れてこられると本人は
「2度と来るか!」
「とりあえずカウンセリングは適当に流して、次はもう行かないっていえばいいや」
となります。
まぁ、無理やり連れてきて話を聞いたらやる気になる、というケースもなくはないのですが。
本人がやる気がない場合はまずは家族だけ相談にくるという手が無難です。
それで家族としてできることや対応などについて話し合っていったほうがよいかもしれません。
あと本人に認知行動療法をすすめる場合は
「こんなやり方があって、良くなっていくみたいだよ」
とやんわりすすめるくらいからスタートして、反応をみながら治療につなげていってみてください。
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