「 2013年06月26日 」一覧

うつや不安の薬の効果についての本

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

精神科や心療内科でお薬がでますよね。

そうするとネットなんかで「この薬はどうなんだろう」と調べちゃいませんか?

それはそれで良いのですが、薬については色んな誤解などがあり、「強い薬だからやめちゃえ~」などとなっては危険。

でも薬についての知識も知りたいですよね。

しかも「きれいごとはいいから、ホントのところはどうなのさ」という部分。

薬の専門はお医者さんや薬剤師さんなので、私がブログでどーこー言ってしまうと問題になりかねません。

だからお医者さんに聞いてください!・・・・ではもともこもないので、書籍のご紹介しようかと。

「うつ・不安・不眠の薬の減らし方」
著:原井宏明
秀和システム

行動療法で有名な精神科医が書いた書籍です。

タイトルの印象は専門家向けっぽいのですが、対象は一般の方がメインの書籍です。

タイトルは薬の減らし方と書いてありますが、減らし方はあまり書いていません(減らす時は専門家と相談しましょう)。

・抗うつ薬って実際のところどうなの?そもそも本当のところの効果は?
・睡眠薬・抗不安薬ってどんな不安に効くの?問題点は?依存にならないの?
・薬をなかなかやめられないのだけれどどうして?

こんな疑問に、科学的根拠に基づいた視点から答えてくれます。

一般の方が見るような薬の説明には出てこない、薬の研究でわかっている「実際のところの効果」を知ることができます。

さらに日本の精神科医療の問題点まで書いてあります。

心当たりがある患者さんも多いと思います。

タブーに近いような気がしますし、お医者さんの中でも議論になっているところです。

書いている本人も同業者から批判を受けそうなことが心配なようです。

そんな本を紹介している私も怒られそうですが。

でも患者さんが正確な情報を知ることって重要だと思うんですよね。

強迫性障害、パニック障害、社交不安障害、うつ病、不眠症の方で薬を減らしたいなぁと考えている人は参考になるでしょう。

「認知行動療法がんばろうかなぁ」
「地道に生活習慣の改善をがんばろうかなぁ」
という気持ちになるかも。

行動療法の理論についても書いてもありますが、一般の方はちょっと退屈に思うかもしれません。

そこを飛ばして読んでみても参考になると思います。

興味のある人は参考にしてください。

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