浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
認知行動療法と言うと「考え方を変える」ということに注目が行きがちになります。
しかし、それだけとは限りません。
こんなうつ病への実験がありました。
・認知行動療法のフルパッケージ(考え方の修正、その背後の信念の修正、行動面を変えていく技法)
・考え方の修正、行動面を変えていく技法
・行動活性化という技法のみ(行動面を変えていく技法)
この3つのグループで治療成績を調べてみたんですね。
さて、この実験の結果どうなったか。
実はどれも治療効果があったのですが、治療効果には差は認められませんでした。
しかも、2年後の追跡調査でも治療効果に差は認められませんでした。
ほかにも似たような実験もありますが、だいたい同じような結果でした。
どういうことが言えるかというと、うつ病治療にとって考え方の修正を積極的に行っていくアプローチは必須ではない、ということなんです。
行動面を変えるだけで良いのですから。
このことって、なかなか信じられない!って人が多いんです。
それほど考え方を変えることばかりに注意が向いているといえるでしょう。
「認知行動療法をやっても考え方がなかなか変わらない」という方は、行動面に焦点をあてた認知行動療法を受けてみてはいかがでしょうか。
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