浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
強迫性障害の人で不潔恐怖の人がいます。
そういう人は汚れるのが嫌なのでだいたい自宅の中に汚れていない「聖域」をつくります。
聖域を守るために、手洗いを一生懸命したり、家にはいったら着替えをしたり、入浴したり、外からのものを持ち込むのをやめたりします。
また聖域を家族にも守ってもらおうとして、同じように家族にも着替えや手洗いを求めます。
そうしていくと、病気はどんどんひどくなっていく一方です。
時々「聖域は守りたい。だから手洗いを短くすることだけしたい」という人がいますが、聖域を守っているうちは、我慢して手洗いを短くしようとしても、なかなか短くなっていかないでしょう。
この「聖域」をなくしていかなくてはならないのです。
強迫性障害の治療は「手洗いを短くすれば治っていく」といった単純なものではありません。
なかなか聖域をなくしていくのに抵抗があると思います。
その時は考えてください。
あなたが大切にしたいのはどっちですか?
「聖域」ですか?
活き活きと自分の人生を歩むことですか?
強迫性障害で悩んでいる人なら知っていると思いますが治療法として行動療法があります。
何年も悩んだ方でも、行動療法でよくなっている人はたくさんいます。
活き活きとした自分の人生を取り戻したいと思ったら、疲れ果てる前に早めに治療しましょう。
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