「 2012年01月 」一覧

嫌いな人に頼みごとをしたい時

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

自分のこと嫌っているんだろうなぁって人に、頼みごとをしたい時ってどうしますか?

多くの人は、できるだけそういう人を避けるのではありませんか?

でも他の人に頼める時はいいけれど、その人しかいなかったらどうします?

そんな時は勇気を出して頼んでみましょう。

当たり前じゃないか!と思うでしょう。

ごもっとも。

ただ、勇気をだして頼んでみると、良い方向にいくかもしれない理由があるのは知っていますか?

心理学的っぽい理由です。

人ってどうもアイデンティティにこだわる傾向があります。

「自分はこういう人間だ」と思うと、そのようにふるまう傾向があるのです。

例えば「自分は自信のない人間だ」と思えば、それらしくふるまうでしょう。

そういう人間の特性を利用すると、自分のことを嫌っている人にお願いごとをして、相手がお願いごとを受け入れた場合、相手にとっては矛盾したことをしているわけです。
「あいつのこと嫌いなのに、なんであいつの頼みごとを聞かなくちゃいけないんだ」
って感じです。

そうすると人間はアイデンティティにこだわるので行動を一貫させようとします。
「あいつのこと嫌い、でも自分は親切にしている・・・もしかしてあいつはいいやつ?」という感じで。
つまり、頼みごとをしてきたあなたを好意的にみようとする傾向がでてくるかもしれないのです。

まぁ、そんな簡単にはいかないとは思いますが・・・。

しかし、嫌いだからといって相手を拒否するより、良い方向にいくのではないのでしょうか?

皆さんも勇気をだして嫌われているかなって人に頼みごとをしてみては?
うまくいく保証はしませんけど・・・。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


うつ病になると献立を考えられなくなることもあります

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

結婚されている女性のうつ病で多い状態の一つが、献立を考えられなくなる、ということがあります。

うつになると判断力・思考力が低下してきますからね。

毎日の献立を考えて夕食を作るって結構大変な作業です。

毎日違うメニューを考え、食材を買いに行き、作る順番を考え、実行する。

終わったら後片付けがまっている。

家族は誰も手伝ってくれない。
やって当たり前だと思っている。

適当に夕食をつくると「さぼりだ」と夫から言われる。

考えるだけでもうつっぽくなる方がいるのでは?

このような事態になっている時は、お薬だけでなく、環境調整をしていかないと、なかなか良くなっていかないと思います。

つらい環境が続くのですから。

このため家族にも今の自分の状態をわかってもらいましょう。

家族が悪いのではなく、うつ病をよくするために家族の協力が必要なのです。

特に夫婦の場合は。

自分一人でがんばりすぎず、色んな人を巻き込んで治療しましょう。

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新年の抱負を実行するには

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

新年になってから一週間経ちました。

新年の抱負は考えました?

こういうきっかけがある時に抱負を考え、行動に移すといいですよ。

しかし、考えることはできても、行動に移すのは難しいもの。

そんな方は頭で抱負を考えるだけでなく、文字として残すと少しは違うかもしれません。

書くことによって実行する可能性が高くなったという心理学的な実験があります。

これを応用するとすれば、
①新年の抱負を考え
②それを達成するためのステップも考え
③①と②の両方を書き
④周囲の人に見てもらう

ということになるのでしょうか。

もちろん①の抱負が無謀なものであるとダメですよ。

あと②のステップには、いつ、どこで、どんな風に実行するかまで書くことをおすすめします。
そうじゃないと「いつかやろう」となり、結局実行しません。
また、ここも無謀なステップではいけません。

ちなみに、実験では実際に書いてもらっています。
パソコンだとどうかまではわかりません。

個人的には実際に書いた方がなんとなくいいような気がしていますけど。
自分で書いた!という感じがするので。

皆さんも、考えるだけでなく書いてみてはいかがでしょうか。

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気をそらすことは良いとは限りません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害や社交不安障害の人は、不安場面に直面する時にどうしてます?

気をそらそうとしたり、リラックスしようとしたり、頓服薬を服用したりしていません?

そのような対処も悪くはありませんが、それで良くなっていない場合は、その対処に問題があるかもしれません。

気をそらそうとする行為は一時的には楽になりますが、結局不安なままになってしまいます。

次第に気をそらすような行為(電車で携帯をみるなど)をしなければ電車に乗れなくなったり、薬を持たなければ不安になったりします。

つまり不安場面に挑戦する時の対処のやり方がマズイばかりか、気そらしなどの対処が不安を維持させている要因になります。

気をそらそう、不安を下げようとしてばかりいると、長い間不安に悩まされるかもしれないのです。

なかなか良くなっていない人は今やっている対処法を振り返ってください。

対処の仕方が間違っている可能性がありますよ。

そして、正しい対処方法を身につけましょう。

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考え方が変わらなければ気分や行動は変わらないのか?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

考え方が変われば、気分や行動が変わるなんていう説明を認知行動療法なんかではします。

この説明って、わかりやすいですよね。

「じゃぁ、考え方を変えればうつが治るんだぁ」ということになります。

確かに物事の捉え方が変わることで気分や行動が変わってくることは多々あります。

しかし、ここで落とし穴。

考え方が変われば気分や行動が変わる
ということは
考え方が変わらなければ気分や行動が変わらない、
ということではありません!

考え方を変えようとばかりしていても変わらないことの方が多いもの。
「そんな風に考えればよいのはわかるけど」という結果になります。
そうしていくと、考え方が変わらない自分に落ち込んだり。

そんな人は考え方を頭で変えよう、ということからまず離れましょう。

考え方は行動が変化することによっても変わることができます。

皆さんも、不安だけどやってみた、という経験があると思います。

別に不安が自信に変わったから行動した、ということではないですよね。

やってみたら意外に大丈夫だった、という経験をすることで考え方が変わることだってあるわけです。
もちろん、やってみたらやっぱりダメだった、という経験をする可能性もあるわけですが・・・。

実際の考え方の変化は頭で考えてというよりは、体験を通して変わることが多いもの。

考え方を変えることばかりに目が向いている人は注意をして下さい。

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わかってくれない夫

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

昨年は震災の影響からか「絆」という言葉を色んなところで聞きました。

絆を求めて結婚したいと思った人が増えたとか。

ただ離婚した人も増えたという報道もあり、どっちが本当かわかりませんね。

一人よりは二人。
そうすれば色々あるけれど、孤独からは抜け出せそうと思うのかもしれません。

確かに結婚にはそのような側面があるのですが、逆に孤独感が増すこともあります。

例えば、夫に悩みをうち明けても
「そんなの誰でもあるよ」
「どうしてそんなにマイナスのことばかり考えるの?」
「気晴らしでもしたら」
「マイナスのことばかり考えるなんて暇なんじゃないの?」

など言われ、「言わなきゃよかった・・・」と思う時。

周囲に相談すると
「どこの夫婦だってそうだよ。うちなんかね・・・」
と言われる。

夫に言ってもダメ、周囲に言ってもダメとなると八方塞です。
そうすると近く誰かがいても、誰にもわかってもらえない孤独に悩まされます。

誰もいない孤独もつらいですが「近くに誰かがいるのに孤独」というのもつらいものです。

そこから抜け出すためには、今自分が陥っている悪循環に気づく必要があるでしょう。

・どうせ話してもムダだと思っている、
・表現の仕方が下手、
・考えがこりかたまっている、
・あなたの近くにいる援助者に気づいていない

など悪循環の要因が色々考えられます。

悪循環に気づいてくると、解決策が見えてくるものです。

まずは自分の悪循環を振り返ってみてくださいね。

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