浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
次の文章を読んでください。
Aさんは昨日の夜から朝まで夫とケンカをした。翌日の朝、Aさんの目は真っ赤にはれていた。
さて、問題。
Aさんの目が真っ赤にはれていた理由はなんでしょう?
いかがでしたか?
「夫とケンカをして泣いたので目が真っ赤に腫れた」と思った人が多いのではありませんか?
よ~く、見てください。
そんなことは一言も書いていません。
実際は殴られたかもしれないし、単なる寝不足かもしれないし、結膜炎だったかもしれません。
「臨床心理士の鈴木は屁理屈ばかりいうやつだ」と思れそうですが・・・。
当然屁理屈を言いたいわけではありません。
人間ってこういう状況の説明が曖昧なものを見た時に、勝手に因果関係を作ってしまう傾向があります。
Aさんがケンカをしたから泣いたって思いましたよね?
今回の例は、自然すぎて気にしなかったのではありませんか?
それがミソなんです。
自分が当たり前に思ったのですから、それを信じ込むのです。
さらに、こういうものの方が印象に残るという実験結果などが出ているようです。
本来、物事の原因は一つではなく、たくさんあるはず。
あたかも原因であるかのように見せるものの一つです。
「○○というサプリメントを飲みはじめました。3ヶ月後にはくびれができました!」
これはあからさまですが。
実際、これを応用したテクニックはいたるところで使われています。
ニュース、小説、演説など。
小説なんかはわかりやすいかもしれません。
やり方次第では印象操作みたいなこともできちゃいますので。
客観的に話を見たり聞いたりしているつもりでも、あっという間に洗脳されてしまいます。
身の回りを冷静に見たり聞いたりしてみると、こういうものがいっぱいあることに気づきますよ。
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