注意力のテスト?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

問題です。

以下に紹介する動画を見てください。
動画にはバスケットをしている学生が出てきます。
黒いシャツと白いシャツをそれぞれのチームが着ています。

問題:
白いシャツを着ているチームのパスの回数を数えて下さい。
黒いシャツのチームのパスは無視して下さい。

動画はこちら(You Tubeにリンクしています)

動画を見てから空白の下の記事を読んでください。

さて、いかがでしたか?

実はこの問題。
パスの回数ではなく、途中で出てきたゴリラに気づくかどうかの問題です。

皆さんはゴリラに気づきましたか?

実験では約50%の人はゴリラの存在に気付かなかったそうです。

私は完全に気づきましたが・・・不思議ですねぇ。

これはアメリカで行われた心理学の実験で、イグ・ノーベル賞を受賞しています。

人間はある一つのところに集中しているとき予測していないところには気づかない、ということが言えるのでしょう。
注意の錯覚というものです。

この実験は主に注意力などの認知機能についてのことですが、他にも色んなことに言えるのではないかと思います。

マイナス思考に陥っている時は、良いことには気づきません。
自分の悪いところしか見ない人は自分の良いところに気づきません。

実験のように目に見えている(と思っている)ことでも、実は「見えていない」可能性があるのです。

まして「人は自分のことを○○と思っているに違いない」など、頭の中で考えていることは事実でないこともたくさんあるもの。

あなたが見ていること、感じていること、悩んでいることが実は錯覚からきているものだったら・・・?
こう思えると新しい展開が見えるのかもしれませんね。

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