臨床心理士の鈴木です。
先日、保健所で精神医療関係の専門職、心の病を患っている方、その家族が集まる会議がありました。
「日本の精神医療は50年遅れている」というお話が出ました。
50年はややオーバーなような気がしますが、確かにハード面、ソフト面の遅れは諸外国から比べると否めません。
それと、やはり「心の病」に対するイメージも大きな問題です。
大きな事件が起こったときに、精神障害者がクローズアップされることがあります。
あれは精神障害者に対して歪曲したイメージを与えさせているような報道です。
決して精神障害者の犯罪率が高いということはありません。
心の病は誰でもなりうるポピュラーな病気なのですが、偏見が強いと受診が遅れたり、家族が「気の持ちようでなんとかなる」と考え、適切な治療を受けられないことがたくさんあります。
今回もほとんど臨床心理士の参加はなかったと思います。
もう少し臨床心理士も出てきてほしいですねぇ。
一般の方からみたら、心の病を診るみようなところは当然のようにカウンセリングの専門家がいるし、そのようなサービスが受けられるという印象があるでしょう。
実際はカウンセリングの専門家がいる医療機関は少ないものです。
まして海外のように、効果があるという根拠のあるカウンセリングが実施されている医療機関はごくわずかでしかありません。
今回の会議で残念だなと思ったのは、精神療法についてはほとんど触れられていなかったことや、精神医療に携わっている方でさえ、カウンセリングは「話を聞いてあげる」ことであるとしか思われていないことでした。
もっと臨床心理士がカウンセリングに対する啓蒙活動を行っていく必要性あるのでしょう。
日本が欧米並みの精神医療サービスを提供できるようになるのはいつになることでしょうか・・・。
やはり、がんばって勉強会などを通して効果のあるカウンセリングを広めていかなくては。
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